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オフセット印刷のアレなんで?
似顔絵
オフセット印刷の仕組み:オフセット印刷の”アレ”なんで?

「オフセット印刷」って普段の生活では耳にしない言葉ですよね。私も入社する前はまったく知らない言葉でした。印刷と言えば、家庭用やオフィスのプリンターを思い浮かべるという人がほとんどではないでしょうか。
ですがオフセット印刷は、いろいろな物に使われており、毎日目にするほど身近な存在なんです。

そんなオフセット印刷について、みなさんが「なんで?」と思っているようなことにお答えします!
今回は「オフセット印刷の仕組み」についてです。初回ですが「難しそう・・・」と構えずに、どうかお付き合いください!

印刷機


印刷と呼ばれるものには大抵「インキ」と「はんこ」が必要ですが、「はんこ」といえば、朱肉をつけて判を押すように、飛び出している部分に朱肉がついて、その面が触れることで印刷されます。
これは凸版印刷という構造になりますが、オフセット印刷は、凹凸が無い「はんこ」を使用する「平版印刷」という構造です。

では、凹凸が無いのにどうやって印刷するのでしょうか?

オフセット印刷


こちらが、印刷機の中身です。ローラーがたくさんありますが、オフセット印刷の「はんこ」は金属性の薄い板になっていて、ローラーに巻いてセットされます。
インキが一番上のローラーから伝って「はんこ」が巻かれたローラーに付き、さらにその下のローラーの「ブランケット」にインキが移ります。
※図にある「湿し水」については別の機会に説明します。

これがオフセット印刷の特徴で、「はんこ」が直接紙へ触れるのではなく、一旦「ブランケット」に転写されます。
その「ブランケット」と圧胴の間を紙が進むときに、「ブランケット」に転写されたインキが紙へ移ります。
つまり、オフセット印刷とはインキが「ブランケット」に移ることを「オフ」、「ブランケット」から紙に印刷されることを「セット」と呼ばれ、 オフセット印刷の仕組みを表した名称になっています。

なぜ直接「はんこ」から紙へ印刷しないのでしょうか?回りくどいと思われるかもしれませんが・・・この仕組みこそが毎日目にするほど身近な存在になっている理由なんです。

それは、「はんこ」が紙に直接触れることがないため、版胴の摩耗を最小限に抑えることで生産量を上げることができます。
また、オフセット印刷は紙に直接触れない分、仕上がりがキレイな印刷方式なんです。

商品売り場


そんな高い生産性と品質のオフセット印刷でどんな印刷物が作られているかというと、チラシやカタログなどの商業印刷物が作られています。
もちろん厚い紙にも印刷できるため、商品の箱や紙什器、名刺なども作られます。

身近な存在という意味がお分かりでしょうか?例えば、お買い物でスーパーやショッピングモールなどへ出かけると、陳列されている箱やタグ、チラシ、シール、冊子など、実はもう「オフセット印刷」だらけです!

日ごろの生活の中で、「あれも?」「これも?」と見つけて、ぜひ身近に感じてみてください。
今後もオフセット印刷の様々な部分についてご紹介します。お楽しみに!