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オフセット印刷の仕組み:オフセット印刷の”アレ”なんで?2

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オフセット印刷の仕組み:オフセット印刷の”アレ”なんで?4

毎日目にするほど、実は身近な存在である「オフセット印刷」をもっとよく知ってもらい、印刷の面白さ、奥深さを感じてほしい!特に印刷会社の人と商談をする方は、参考にしてもらえると嬉しいです! 
 
先日、展示会に出展したときに、来場された方からご質問いただいたことについてご紹介します。それは「オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いってなに?」ということです。
 
 オフセット印刷は昔からありますが、オンデマンド印刷は90年代に登場したので最近の印刷ですね。ですが、一般家庭用のカラープリンターなどのイメージが強く、オンデマンド印刷のほうが身近な存在になっていると思います。最近は一般的なコピー機より遥かにクオリティが高く、チラシやシール、POPなどでもオンデマンド印刷を見かけます。ですが、それでも限界があるのが現状です。 それでは簡単に比較してみましょう。
 


 オフセット印刷は「版」に印刷データを焼き付けて、それを印刷機のローラーにセットしています。版は色数ごとに必要です。 
 

一方でオンデマンド印刷は「版」が不要ですので版の費用がかかりません。オンデマンド印刷でイメージが近いのは、オフィスにある複合機です。仕組みは同じですが、印刷会社が所有している機械は一般の複合機と比べても高性能になっています。 
 

着色

オフセット印刷は「インキ」を使用するのに対して、オンデマンド印刷は「トナー」を使用します。オフセット印刷で例えば4色で多彩な色表現をするように、オンデマンド印刷でも微細な粉末状のトナーを紙に吹き付けて、そのかけ合わせで色表現を行います。 
 

用紙

オフセット印刷はほぼすべての紙に印刷できる一方、オンデマンド印刷に対応できる紙は限られています。表面の質感や厚み、サイズによって対応できない機械がありますので注意が必要です。
 

加工

 オンデマンド印刷は表面のコーティングや箔押しなど、対応できる種類が豊富にありますが、オンデマンド印刷は高熱がかかる加工の場合、トナーが溶けてしまうので対応ができない場合があります。
 

品質

 なぜ品質に差がついてしまうのか。大きく影響しているところは、版の有無と色の仕組みではないでしょうか。
 
 オフセット印刷は版を使いますが、紙に直接触れさせて印刷することはありません。一旦ブランケットというゴムのローラーにインキを移して紙に転写させ繊細な表現を可能にしているのです。またインキのかけ合わせ具合は版によって細かく調整されているので、色のブレや濃度変化を極力抑え、大量に印刷することが可能です。 
 
オンデマンド印刷は版が無いためコストは下がりますが、高品質な仕上がりを求めづらいのが現状です。仕組み上、熱で圧着するので極細のラインはやや太ってしまいますし、ベタ色にテカりが出るなどして、仕上がりそのものの質感に好き嫌いが生じることもあります。紙によっても相性が異なるためクオリティを大事にする方はご注意ください。
 
とはいえ、オンデマンド印刷の品質向上・対応領域の拡大については、印刷業界で間違いなく注目されていることのひとつです。条件が合致するものがあればスピードと安さでオンデマンド印刷。通常あるいは高品質な印刷物をオフセット印刷という具合に使い分けて、共存しているのが現状です。
 
 当社でも同じように、印刷物の条件によってはオンデマンド印刷をご提案しています。ぜひお問い合わせください。